ヴェルナー・ヘルツォークの1982年の作品。 極めてわかりやすい作品で、主人公は登場して即座に、自分の願望を語る。南米のアマゾンの奥地にオペラハウスを作りたいという願望。そしてその通りに行動するという物語。ヘルツォークの他の作品に比べてもシンプ…
原作と変わっているところが皆無ではないのか、原作がどんな作品だったか、正確に覚えてないけど。 原作を改変して、100分くらいの作品にしてこそ、映画になると思うのだけど。 それはまあ、少しでも変えたら、原作読者に叩かれそうだけど。それにしても、大…
ネタバレ注意。 コロナ禍をけっこう上手く描いた作品って感じか。それを扱ったから、それとなく見応えのある作品になった気がする。 コロナ禍の対応によって、社会に空白が生まれて、それが原因で、あんは孤立して、自殺に至る。 コロナ対策をけっこう否定的…
「みなに幸あれ」観た。 ネタバレ注意。 祖父の家の中に不気味な住人がいる。実は生け贄だった。そこまでは面白いとして、それを見つけて、果たして孫娘である主人公は、すぐにその生け贄を解放しようとするものだろうか? という疑問を覚える。 その行動に…
「グリーン・ナイト」観た。 とにかく映像が美しい。巨人たちの登場に意表を突かれる。 ネタバレ注意。 原作があるらしい。原作というか、主人公はアーサー王伝説の登場人物のようで、その二次創作的作品。 その知識がほぼ皆無だから、本当にこの映画がわか…
「コヴェナント/約束の救出」観た。 ネタバレ注意。 まあまあ、考え得る限り、最悪のオチだった気がする。 アフガンで主人公たちが窮地に追い込まれ、最後の最後、アメリカの軍なのか民間の傭兵なのかが助けるに来る。圧倒的な武器の性能の違いで、アフガン…
「野蛮人のように」観た。80年代の日本映画。 良かった。観終わった後、けっこう大きな感動を抱いた。何か深いところまで連れ行かれたような。 ネタバレ注意。 ヤクザと女性が偶然出会って。彼は命を狙われていて、女性は彼を自宅に匿って。主人公の女性は若…
「映画 聲の形」観た。 凄い作品だけど、嫌い。って感じか。 ネタバレ注意。 前半の違和感は、かなり気合の籠った丁寧な語りの中で解消されていく。 違和感というのは、そもそも主人公の行動に対して。加害者が被害者に許しを請うのはありかなしかってところ…
「碁盤斬り」観た。24年の公開の日本映画。 ネタバレ注意。 主人公と萬屋の距離感、というか関係性が曖昧な感じ。碁をするために、常日頃から行き来する仲として描かれていたはずなのだけど、物語の都合によって、そうでもなくなる。 萬屋が五十両を失くして…
「キューブリックに魅せられた男」観た。 キューブリックの熱烈なファンを扱ったドキュメンタリーかと思いきや、そういうのではなくて、キューブリックの秘書、あるいは雑用係りについてのドキュメンタリー。 けっこう面白い。雑用係りというのは、彼が自ら…
「THE PENGUINーザ・ペンギンー」観終えた。全八話のドラマシリーズ。 最終話、凄い。 ネタバレ注意。。 子供の頃のエピソードが語られるのだけど、主人公は悪に転落したのではなくて、その生来の悪の性分を矯正されずに、むしろ、その街のマフィアたちの都…
「飢餓海峡」観た。65年、内田吐夢作品。 ネタバレ注意。 凄い作品。「海峡」が何か様々な意味を帯びている。海峡=ボーダーで、題名通り、飢えと豊かさを別けるボーダーラインであったり、戦前戦後でもあろうし、生と死のボーダーでもあって、 そしてその海…
「柳生一族の陰謀」観た。78年。 東映の作品である。過去、子供の頃、テレビで観た再放送の何らかの時代劇と同じ感触の映像で、映画なる別の格の作品であるというインパクトがなくて、 見応え、皆無。
「ちはやふるー結びの句ー」観た。 ネタバレ注意。 クイーンとの最終対決の話しなのかと思ったら、この三作目は恋の三角関係にケリを着けることがテーマで(少年マンガ原作と少女マンガ原作の違いか)、 いや、そのケリだって着かないが、 依然として面白い…
「の・ようなもの」観た。 80年代日本映画、森田芳光の初期作品。これは「なし」な作品。 せっかく映画が撮れるチャンスが来て、コメディを撮るという発想が間違ってる気がして(無茶苦茶な意見であると思うが)、 まず、コメディというジャンルは、射程距離…
「太平洋奇跡の作戦 キスカ」という邦画にして戦争映画観た。65年の作品。 まあ、訳がわからない。どうやって見ればいいのか不明な感じ。反戦映画ではないことは確か。帝国日本軍の勇敢さを描いたのは間違いないとして、 しかしこういうジャンルが過去の日本…
「はなればなれに」観返した。ゴダール64年の作品らしい。その次の年に「気狂いピエロ」。 ゴダールの作品の中で、最もまともというか、真っ当な物語か。初心な女性を騙して、その親族の家に強盗に入って、失敗して、 失敗するのだけど、三人の主人公のうち…
「名もなき野良犬の輪舞」という韓国映画観た。2016年の作品。 前半、傑作。こんな面白い作品を見逃していたとは感動しきり。マフィアもの、刑事もの、アクション作品、全てで一流の作品で、 以下、ネタバレ。 しかし後半、というかラストの三十分か、失速し…
「新・少林寺伝説」観た。90年代の香港カンフーアクション映画。 過剰な霧のエフェクト、窓の外から差す人工的な照明、それに照らされる埃、清朝を舞台にした豪華過ぎるセット、そしてフィルムの質感、これぞ、全盛期の香港映画という絵。 何の文句もない。…
「チャレンジャーズ」観た。 ネタバレ注意。自由と官能の世界で始まって、進んでいくうちに、それが煮詰まっていって、窮屈な世界に閉ざされていく。鞘当てと仕返しの世界に堕落していく感じ。この映画の良さがなくなっている。まあ、それが物語というものか…
「櫻の園」観た。90年の日本映画。 凄い。見事に映画って感じ。一つのカットで、二つ以上のことが語られているというか、 一つのカットで、二つ以上のことが同時に語られているということではなくて、普通ならばカットするところで、カットされることなく、…
一昨日、「バットマン」観た。ティム・バートン版。 この監督、ある意味、天才だと思うのだけど、小道具のチョイスとか、衣装のセンスとか、その世界観の構築の上手さとか。個性的、独特、唯一無二、そしてポップで、 しかし映画の才能だけは、ない。いや、…
「ツイスターズ」観た。24年の作品。 期待を全然越えてこない。いや、別に期待してなかった気もする。竜巻を描いて、面白くなるわけないよな、って思っていた。映画館で観るほどの作品では絶対にないだろうという直感。それがまあ、当たったわけである。 普…
「シンシナティ・キッド」観た。 監督のセンスが冴えている、開始3秒くらいでそれはわかり、これはとんでもない傑作ではないのかとワクワクするのだけど、 いや、良い作品である。途中、退屈はするけど、落胆はしない。最後まで良き作品。しかし、多分、脚…
「侍」観た。岡本喜八監督作品、主演は三船敏郎。傑作。面白い。 ネタバレ注意。 まず、全編に渡り、ショットが決まっている。全ての絵が格好良い。日本映画黄金時代(戦後から60年代まで)、その時期の作品は特別のようで、他の国と比べても一際個性が強く…
「ちはやふる下の句」観た。 ネタバレ注意。 孤高の天才と、仲間との絆を重視する者との対立、きっとそれはマンガの定型で、これまでに何千回と読んできたわけであり、今更、そんなことで感動するわけがないと思いながらも、けっこう泣ける(孤高の天才と、…
「エクス・マキナ」観た。 ネタバレ注意。 AIが搭載された人造人間が、人間の完璧な身体を手に入れるシーンの美しさが凄い。 やはり、誕生。アレックス・ガーランドは誕生を描く作家だ、というのが勝手な理解。何せ、そのシーンは人間と見た目的にも、知性も…
「ジャッキー・ブラウン」観返した。クエンティン・タランティーノ作品。 ネタバレ注意。 最初に観たときも、物語の筋を途中で見失った記憶があるのだけど、二十数年振り観た二回目もそうで、 一瞬、観る気も失いかける。しかし同じシーンを三回繰り返すとこ…
「落下の解剖学」観た。近年の話題作。 ネタバレ注意。 夫が死に、妻が容疑者として疑われるのだけど、殺したのか、自殺だったのか真相は最後までわからないまま、言うなれば映画的オチがないままに終わる。 裁判では無罪だから、それはまあ、無罪扱いなのだ…
「ブラッド・ワーク」観た。 ネタバレ注意。 クリント・イーストウッド作品。そのフィルモグラフィ的にはかなり地味な部類か。面白くないわけではないが、締めがイマイチ。敵キャラが弱い。その相手とのラストの対決も。 その敵、イーストウッドと対となるく…